寒食帖

蘇軾の名筆に「寒食帖」がある。故宮博物院で何度も目にしたが、これは「本人をしても、もう二度と書くことはできないであろう」とされる程の優れた筆使いを見せている。

『魂のスポーツマン』には、こうした事例が多く紹介されている。

この天恵ともいうべき一瞬のために日々の稽古を積み重ねるのである。故に稽古は時間ではなく「質」が問われることになる。ただ、この「質」は自分で判断できるものではない。

天恵は突然、やって来るのであるから。真摯な稽古こそが「質」を高める。