粘勁

粘勁で粘りつくのは、身体の表面ではない。相手の身体の奥深いところにある「一点」を見つけるのである。この極小の一点は、相手の身体の全体を支配するものでもある。中庸とは「それを小さくすれば極小の存在となり、それを広げれば宇宙の彼方にまで広がる極大の存在となる」ものであるという。これが粘勁を可能とさせるのである。