繭としての身体

方丈記』には、その庵を「蚕の繭」と表現している。

ヤキ・インディアンの呪術師・ドンファンも、繭のような霊的なエネルギーに人間は包まれているという。

確かに勁を練った人は、そうした「繭」の「糸」の間隔が詰まっているように感じられる。

套路を練るとは、あたも蚕が繭を紡いでいるがの如くの行為なのである。